小学生のころ、どういうわけか買ってもらって家に来た絵本。
とはいえ、これは立派な”
ディストピア”もの、のSFである。
「
おおきなきがほしい」「コロボックル
物語シリーズ」の村上 勉が絵を担当しているので、例のぐんにゃりとソフトで優しい素朴さを醸し出しているが、内容はシリアスである。
案外、大人向きかもしれない。(小学生の時にはよくわからなかった、このスゴさが)
このアンソロジーにも収録されているらしい。(挿絵は無いか、描き手が違うと思う)
いささか古いが、固くならずやわらかい語り口を用いていながら、真剣で真摯なメッセージ性の伝わる、良いSF話だと思う。