安原 伸 安原製作所回顧録
「著者が製作販売したカメラにまつわる事件とその時代をリアルタイムに経験した、
フィルムカメラ時代からのカメラ好きを自認する方なら、
読んで損は無い内容と思います。
文体も簡潔ながら軽快で、面白みに富んでいる、
と評価しても間違いではないでしょう。
序盤から終幕まで、
結末を知っているはずの題材をミステリのごとく読者をワクワクさせてしまう展開と
語り口は、なかなかのものといえます。
自分のやってきた事の結果について後悔してはいない、
とする著者の姿勢が読者に清々しさを感じさせるので、
製造業に従事する者として購買者・報道者に対する痛烈な疑問の提示も、
襟を正して聞き入らなければ、と思わせる説得力があります。
好事家以外を対象にした貴重な記録として、
またカメラ好きの楽しめる趣味の本として、
二重の意味を持つ良書です。」
転載して、ちょっと補足。
当時、実際に製品に対価を払って入手し、
そしてその製品に満足しなかった経験をされた方々でなければ、
面白く読めると思います。
(あー、ちなみにワタシは二機種とも買ってません)