ペルセポリス(イランの少女マルジ&マルジ、故郷に帰る) マルジャン・サトラピ:著 園田恵子:訳
アナタが(失礼ながら)40過ぎで、マンガも本もどっちも読むのが未だに好きで止められなくて、なおかつメシと好奇心のどっちを取るか日々まようくらい退屈嫌いで、そして現在イスラム教の世界だとされている国の実情を全然しらないけど実はちょっと知りたくて、・・・
な日本在住で日本語が母国語の方ならば、この本は必読書です!!
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(ある日、朝食のリンゴの皮剥きで下に敷く古新聞を台所の隅から引っ張り出して広げると、文化欄に近隣での映画「ペルセポリス」の上映スケジュールと紹介記事が載っていた。
しかしそれは数年前の紙面だったので、まあちょっとした好奇心で検索してみたら、原作はマンガ本だ、というじゃないの。
ま、"ダメ元"でいつもの図書館で探してあったら予約してみるか。→2、3日後、意外とすんなり待たずに手にしていた。
→しかし題材ゆえに、ついなんとなく"積ん読"に。→返却期限せまる!休日の朝から慌てて開く、と・・・。昼メシまでの間、私の時間の流れはその2冊の本の中での時間となっていたのでした。)
著者の生まれ年が私の1歳上で、ほとんどいちいち時代の風俗が自分とカブルのが親近感(!)を持ててイイ。
(余談ですが、年齢での作者への親しみというのならば、大原由軌子さんの『京都ゲイタン物語』もヨカッタです、←こっちは暮らしてた土地もカブってたからよけいに、でしたが。またあのひっきりなしの引用の仕方が最高なんにゃわ!←と、ここで他府県出身の府民在住者らしさを出しておく)
で、肝心のマンガが(日本人が日本で出版されてるマンガを読む土台でみて、)巧いのよ、ユーモアも皮肉が効いてるやつのそれで、コドモの視点と周囲の大人の視点との対比が良い。
で、キャラクター、とくに主人公の家族の描写が愛情に溢れてて(実際に人格的に稀なくらい良い両親・祖母だったからだろうな、作者にとって)、とくにお父さん、オレ子供居るけど、あんなに理性的だけど温かみのある存在に果たして今後なれるかしらん多分ダメでしょう〜、ってくらい良い人だー(悔泣)
幼少時や青年時代の悩みなんかも、ああ、くぐり抜けてきたよなorいまでもだよオレは!なカンジで身につまされたり。
・・・まあ、とにかくね、下の記事、
「らばQ:70年代はミニスカート…今からは想像もつかないイラン女性の姿」
とか読んで、「へえ!」とかおもったならば、読んでみる価値のある本です!(続編とかないのかなぁ...)
※Amazonの情報は1巻の『イランの少女マルジ』のほうです。2巻の『マルジ、故郷に帰る』のほうはこちら→http://www.amazon.co.jp/...
※私、映画は未見です...
※「刺繍 イラン女性が語る恋愛と結婚」という翻訳本もあるようですねえ。